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  • 執筆者の写真ぐっちゃん

少しずつ

桜新町での最後の稽古。

実はここ、20年ほど前 大好きな仲間と一番苦しく一番愛しい稽古をしていた場所。

懐かしいこの場所で 今回の物語の輪郭が見えた気がします。

台本の文字が 役者を通して この世界に立ち上がり 少しずつ命を帯びてくる。


全く異なる土壌で生きてきた人達と

あーでもない、こーでもない、と1つの作品に向き合い 「いいものをつくりたい」

その想いだけで繋がっていく。


夜な夜なお酒を飲むわけでもなく、熾烈なディスカッションに明け暮れるわけでもなく。

風のように軽やかに 稽古を重ね、気づけば親しみを感じている。


協調性のないわたしが演劇をつづけているのは、ちっぽけな自分のものさしを広げ まだ見ぬ世界を体験し、人間というものや自分の可能性に出逢いたいからなのだと思います。

この作品を通して感じ 重ねてきた日々が、作品に少しでも生かされていますように。



忘れていた存在や想いに光をあて 心に残る言葉や、きらめく瞬間や。

観にきてくださった方にささやかな何かをお届けできるよう。

精一杯努めます。


白須陽子 / サツキ




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